制作者: リライト神戸法律事務所 西山良紀
概要:実務にすぐ使える書式付きのマニュアルです。わかり易い言葉で率直な内容ですぐに使って頂けるよう考えて作成いたしました。
1債権回収の方法
2資産を把握することが大切
(1)把握してほしい資産の内容
債権を回収する上で、相手方の財産調査が重要になってきます。なぜなら、裁判所の判決というのは、「相手方がお金を支払わなかったら、相手の財産を差し押さえて、そこから回収していいよ。」というお墨付きをくれるだけの効果しかないからです。当然ですが、裁判所がお金を払ってくれるわけではありません。また、裁判所が、相手方の財産を探してくれるわけではありません。あくまでも、自分で、相手方の財産を探して、財産を差し押さえる必要があります。
差し押さえる具体的な財産は、預貯金、不動産、車など換価価値のある動産、売掛金債権等です。そのため、相手方の主要取引銀行(できれば支店まで)、不動産の有無、換価価値のある動産の有無、取引先を把握しておくことが大切になってきます。
(2)弁護士にできる資産調査方法
(都市銀行は難しいですが)弁護士会を通じて、銀行に相手方名義の預金口座があるか否かを確認すること、(住所は特定してもらう必要はありますが)不動産登記簿を取寄せ換価価値があるかどうかのチェックくらいです。
基本的には、弁護士は、依頼者から情報を聞き取り、相手方の資産の在処を推測することになります。
(3)相手の資産を把握する上で大切なこと
相手の資産を把握する上で、とても大切なことは、相談者が、どれだけ相手の情報を知っているかです。相手の主要な取引先はどこか、主要な銀行はどこか、車など換価価値のある財産をもっているかどうか、把握しておければ理想的です。もちろん、支払いが遅延しているときに、相手に直接聞くと不信がられると思います。できれば、常日頃から、取引先の社長や従業員と雑談できるような関係性を築き、何気なく情報を引き出しておくことが大切です。また、このような関係は、後述3の兆候を把握する上でも役立ちます。
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