70歳を超えていた依頼人は、自分が元気なうちに長年にわたり放置してきた父親の土地の相続問題を解決したいと考えていました
法定相続人は7名だったのですが、みな遺産分割に関心が乏しく、しかも法定相続人のうち1名は所在不明になっており遺産分割協議ができない状況でした
受任後、小職から各法定相続人に手紙を送付しましたがやはり返信はありませんでした。
また、所在不明の1名は住民票上の住所には暮らしておらず手紙を送付しても返信はありませんでした(手紙は転送されているようでしたが返信はありませんでした)
小職は、神戸家庭裁判所に遺産分割調停を申立てました
①所在不明の1名については不在者財産管理人の申立てする、②当方の依頼人が代償分割で土地を取得する、③審判もしくは調停に代わる審判をもらう、という方針を考えていました
しかし、遺産分割調停申し立て後に、弁護士会から照会であれば郵便物の転送先の住所を開示してくれるようになったため、所在不明者の実際の居所を把握することができました
その結果、①の不在者財産管理人の選任申立という手続きを省略した形で、依頼人は代償分割で土地を取得することができました
おそらく、弁護士に依頼しなければ解決することはできなかった案件だと思います
勇気をもって相談に来てくれた結果、受任後はスムーズに相続問題を解決することができました