被相続人の預貯金通帳を開示してくれない場合はどうすればよい

相続に関する法律相談で、「父と一緒に暮らしていた兄が、父名義の預金通帳を開示してくれない」など、相続財産を管理している兄弟が預貯金通帳の開示を拒否する場合というのが少なくありません。

酷い場合には、預金通帳を開示することなく、この書類に印鑑を押せと詰め寄られるケースも見受けられます。

このような場合、どうしたらよいのでしょうか。

まずは、正確な財産の把握なくして、正しい判断はできないでしょう

お兄さんに頼んでも預金通帳を開示してくれないのであれば、自分自身で、金融機関に問い合わせてみましょう。

あなたが、被相続人の法定相続人であることを示す書類(戸籍謄本)をそろえて申請すれば、金融機関は、申請した日から10年分は履歴(金融機関によってはもっと古いものも)を開示してくれるでしょう。

仮に、どの銀行に口座を持っていたかわからないのであれば、ゆうちょ銀行や地元の銀行、歩いて行ける範囲にある銀行など、被相続人が利用したかもしれない銀行全てに照会をかければよいと思います。

それで、預金残高ははっきりとわかり、場合によっては、使い込みなどの事実が発覚する場合もあります。

その資料を持って、弁護士のところに相談に行き、次の対応を検討すればよいと思います。