30人を超える法定相続人を相手にした事件

相続2

4月も終わりになりましたね

今年も神戸王子動物園の夜桜見学に行ってきました

ライトアップされてとてもサクラが綺麗でした

さて4月の中旬に、2年ほどかかった事件が完了しました

依頼人は、昭和62年に亡くなったSさんから負担付きで不動産の贈与を受けたのですが、登記手続きをしないまま本日にまで至っていました

Sさんは独身で兄弟が10人以上いたため法定相続人の数が多数になることが予想され、到底依頼人自身では解決できない状態でした(最終的に38人の法定相続人が居ました)。

依頼を受けた弁護士の私でさえも、法定相続人を確定させるための戸籍謄本・除斥謄本・改正原戸籍等の取得に大変苦労しました

昔の戸籍は手書きのため判別できない文字も多く、区役所の担当者に文字の判別をお願いしたこともありました

戸籍謄本を集める中で、古すぎて戸籍が残っていないもの(不在籍証明をもらいました)、法定相続人のいない代襲相続人が亡くなっていたりして、少なくとも当事者間での協議では解決困難な事情がどんどん明らかになっていきました(もっとも、多数存在する法定相続人の手間を最小化するためには、訴訟提起が一番と考えていたので当初より訴訟は提起する予定でした)

当然ですが、昭和62年に亡くなったSさんの住民票の除票、戸籍の附票はとれませんでした(Sさんの最後の住所地を証明する書類をとることができない状態でした)

ネットを見ていると、判決を貰っても登記できないこともあるようだったので、懇意にしている司法書士の先生に、登記に関するアドバイスをもらいながら裁判を進めていきました

訴訟提起後も法定相続人の一人が亡くなり、当事者が増えたり、訴状を受領してくれない人など様々な波乱はありました

それでも、最終的に、裁判で贈与に基づく所有権移転登記請求を認めてもらうことができました

また、司法書士の先生のアドバイスを受けていたので、無事、登記手続も完了することができました

昭和62年に亡くなったSさんと、Sさんの死後、Sさんの意思を守り様々な負担をしてきた依頼人が交わした約束を実現することができて安心しました

 

リライト神戸法律事務所では、多数当事者が存在する遺産相続事件にも積極的に取り組んでいます。長年にわたり遺産分割問題でお悩みの方も是非、ご相談ください