婚前契約書について

婚前契約書というものを聞いたことがありますか?

婚前契約書というのは、これから結婚をする当事者が、結婚前に、結婚後の事項、例えば、不貞に関する事項、離婚した場合の財産分与等に関する事項、家計の負担に関する事項、固有財産に関する事項など様々な事項について取り決めをする契約書のことを指すものと思われます。

なぜ、「婚前」なのかというと、結婚後の契約であれば、夫婦関係が破綻するまでの間であれば、いつでも契約が取り消されてしまう恐れがあるからと言われています。

では、この婚前契約書というのは、どこまで効力が認められるものなのでしょうか。

例えばですが、通常のサラリーマン家庭において、「浮気したら慰謝料1億円支払う」という婚前契約書があったとして、その契約書に基づき裁判を起こしても、おそらく、公序良俗に反して無効になるでしょう(一般的に認められる程度の慰謝料しかもらえないと思います)。

また、母親が親権者となる場合には、「母親は父親に対して、養育費を請求しないこととする」というような婚前契約書があったとしても、公序良俗に反するので、効力が認められないでしょう。

また、離婚を希望する場合、相手方に一定金額払えば離婚できるという条項を設けていたとしても効力は認められません。

なお、現時点で、私は、未だ裁判例の積み重ねがないため(私が探し切れていないだけかもしれませんが)、婚前契約書に記載すれば有効と思われる条項と、記載しても特に意味がない条項の判断は難しいと思います。

また、仮に婚前契約書を作成する場合には、例えば、協議離婚の場合なのか、裁判手続きを踏んだ離婚の場合なのかなど、細かな点にまで気を配って条項を考える必要があります(それでも、裁判例の集積がないため、当事者の予測していない状態が存在すると思います)。

ただ、全く婚前契約書が意味がないということもないと思います。

例えば、婚前契約書で、婚姻前の特有財産について合意した書面を作成することにより、共有財産に関する争いを防止することが期待できます。

また、法律的な効果があるかどうかは別にして、当事者間で決めたことだから、その合意に従おうという気持ちになったり、相手方に対する心理的抑圧(浮気したら高額の慰謝料を持っていかれるという心配)になることも期待できるかもしれません。

ただ、一つ言えることは、婚前契約書というものが、絶対的な効果があるのだという過信は厳禁であるということです。

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