ローマ時代の相続の話

augustus

移動時間に読むために、「この一冊でよくわかる!ローマ帝国」という本をコンビニで買いました。

そこのなかで、2000年以上前の少子化対策の一環として規定された相続に関する法律が紹介されていました。

 

アウグストゥスの時代、ローマは平和で安定した経済成長を続けていたそうです。

社会が安定して成熟してくると、人間は、ただ生きるだけではなく、どのように生きるかが大切になってきます。

そのため、当時のローマ人は、自由を楽しみ、結婚から遠ざかり、少子化になったようです。

現代の社会と似ていますね。

やはり、経済的な余裕があれば、選択肢は増えて、人生において何が大切かについても選択肢が増えますからね。

社会の成熟と少子化問題というのはセットなのかもしれません。

 少子化問題は、国の根幹を揺るがすと考えたアウグストゥスは、25歳~60歳(女性の場合50歳)の結婚していない男女に不利益を課す法律を作ったのみならず、女性限定で、50歳までに独身で子どもが一人もいない場合には、相続権をはく奪する法律を作ったそうです(また、約600万円以上の資産を持つことも禁止したようです)。

また、60歳以上の男性と結婚しても、女性には相続権が与えられなかったようです(後妻業は無理ですね)。なんでも、子どもができる可能性が低いからだったそうです。

 どの程度効果があったかはわかりませんが、明らかな女性差別なので、現在ではこんな法律はできないですね。

ただ、2000年以上前から、法律で「相続権」という権利があり、様々な制約を受けいたのだなと思うと興味深かったです。

もし、機会があれば、ローマ時代の弁護士について、勉強してみたいです。